
世界の74人に1人、全世界人口の1%以上は故郷を追われています
2022年は1億840万人が、紛争や迫害などが原因で家を追われました。
そのうち、難民は約3530万人(うちUNHCRの支援対象者は2940万人、UNRWA*支援対象者は590万人)、国内避難民は約6250万人、庇護希望者は約520万人います。
※UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)は、パレスチナ難民の支援を担当しているUNHCRとは別組織の国連機関です。
数字で知る難民・国内避難民の情勢
(※2022年末時点)
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190万人 の子どもが難民として生まれている
2018年-2022年の間で難民として生まれた子どもの数は、年間平均で38万5000人。
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76%は
中低所得国に避難中低所得国が受け入れている世界の難民の比率。開発途上国が、全体のうち20%を受け入れています。
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40%
世界で強制的に故郷を追われた人々のうちの、子どもの比率。
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70%は
近隣諸国へと避難トルコは360万人近くの難民を受け入れており、この数値は世界最大の受入数となる。続いてイランが340万人を受け入れている。
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260万件
の新たな庇護申請多くの避難民はアメリカやドイツ、メキシコなどで庇護申請を行った。
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600万人の
帰還民紛争や迫害が原因で避難し、その後母国や住んでいた地域に帰還した人々の数。うち、570万人が国内避難民で33万9300人が難民とされている。
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11万4300人
2022年に再定住ができた難民の数。昨年の倍以上が、定住できたことになる。
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440万人
の無国籍者
国籍がないため、自国からの保護を受けられない無国籍者の数。
国内避難民
自国の紛争や迫害が原因で家を追われ、国外に出ず国内で避難している人々。国内避難民の数は年々増加傾向にあり、2022年度の世界の国内避難民の総数は、これまでで最多の6250万人にものぼります。世界の国内避難民は、世界で故郷を強制的に追われた人口の大多数を占めており、世界で故郷を追われた人々の約58%が国内避難民と言われています。ウクライナやミャンマー、モザンビークなどで戦争や暴力行為、自然災害などにより、多くの人が国内での避難を強いられています。。また2022年の国内避難民の約半数はこれまでのアフリカ地域ではなくヨーロッパに集中しており、特に2022年2月のウクライナでの戦争によってヨーロッパ地域の国内避難民の数は前年の720万人から1680万人に増加しています。
無国籍者
各政府が集計しているデータとUNHCRに報告された無国籍者数は約440万人となりました。どの国からも国民として認められていない無国籍者は、教育や医療へのアクセス、雇用や投票、パスポートを必要とする旅行など、様々な権利が制限されています。現在、無国籍者のデータを報告している国は95か国のみであるため、UNHCRは実際にはさらに多くの無国籍者がいると推計しています。
帰還民
多くの人々が故郷を追われる中、自国や住んでいた地域に帰還できる難民もいます。2022年に自国や住んでいた地域にに帰還できた人は約600万人(難民:33万9300人、国内避難民:570万人)いるとされています。多くの難民や国内避難民が、自国の政情不安や、生計を立てるための手段がないことなどを理由に、安全な帰還ができない状況にあります。
そのため、避難生活が長期化する難民も多くいます。またUNHCRは、難民が自身の意思や尊厳に反して、強制的に帰還されることがないよう取り組んでいます。
第三国定住
第三国定住定住は極めて重要な保護手段・解決策の一つであり、緊急性の高いリスクに直面している脆弱な難民を保護・支援する、UNHCRの中核的な活動の一つです。2022年に再定住できた難民の数は前年比の2倍の11万4300人に達し、コロナ禍以前の水準に戻りました。しかしながらこの数値は、UNHCRが推定する世界で第三国定住を必要とする150万人のうち、わずか7%しか占めていません。