実践例:熊本で「いのちの持ち物けんさ」

2017年3月、熊本県県球磨郡多良木町にある多良木中学校で、「いのちの持ち物けんさ」ワークショップを学生団体SOAR2016年度副代表の髙橋が実施してきました。

公開日 : 2017-04-05

通常は授業依頼を受けていくところを、今回は学生団体SOARからの持ち込み企画として実現しました。


以下、高橋副代表からの実践報告です。

【多良木中学校実践報告】


3月23日に、「いのちの持ち物けんさ」を
私の出身地である熊本県球磨郡多良木町にある多良木中学校で実施いたしました。

通常SOARはご依頼をいただいて出張授業を行いますが、今回は髙橋の持ち込み企画として実現しました。
なぜ、私が熊本にSOARのワークショップを持ちんだかというと、私の高校生までの経験が背景にあります。

私は、小学校から高校まで熊本県と鹿児島県のいわゆるド田舎と言われる地域の学校に通い、自然の中でのびのびと自由で気ままな青春時代を過ごしました。

そして、高校を卒業し大学進学のために上京してから、1つの大切なことに気が付いたのです。それは、「出会い」です。

東京では、日本のトップクラスで活動をしている人と出会えるチャンスがたくさんありました。九州から出てきて、私はそのことにとても感動しました。

例えば、地方に住んでいると保育園から中学までクラスのメンバーが一緒で、外部の同年代との関わりはほぼゼロです。また、行きたい講演会があっても、交通機関が不便でなかなかそのような場所に行くことは難しい環境です。

確かにネット社会である今、
情報に関しては地方と都心で格差はないのではないかと思われるかもしれません。
しかし、パソコン上、スマホ上では偏った情報しか得ることができず、
やはり、顔を合わせて話を聞くface to faceということが重要なのです。
このことを私は地方の中高生に伝える必要性があると私は強く思っていました。
そして、
特に『出会い』という事を大切にしてほしいと伝えたいという思いから、ワークショップを実施させていただきました。

まず、私がどのような人との繋がりの中で、SOARに出会い、難民問題の啓発活動をしているのかについて多良木中学校1年生の皆さんにお話しました。
多良木中学1年生の生徒にとっては、初めて体験した「いのちの持ち物けんさ」でしたが、
とても活発な議論がそれぞれのグループ内で行われました。

また、“今の自分たちにできること?”という問いに対しては、
「募金をする」
「難民について学んだことをまとめた新聞を作成する」
「文化祭で難民に関する展示をする」
「勉強会を開く」
など様々な意見が出ました。

今回この授業をするにあたって彼らは、 国連UNHCR協会が作成したDVD(「人を守る人の手~小さな一歩を踏み出そう~」

https://www.japanforunhcr.org/form/all/materials/downloads/

を見て事前学習をしてくれていました。

さらに、熊本震災経験の時にNGO/NPO、海外からの支援者がどんなことをしてくれていたかを思い出しながらアイディア出しをしていたグループもありました。その事前学習と震災経験から、より具体的で斬新な意見が多く出たのではないかなと思います。

今回のSOARの出張授業や私との出会いを通して、彼らが難民についてかどう理解し、これからどう行動を起こしていくのか、SOARとして長期的に彼らをサポートし続けたいと思います。

また、私たちは、このような啓発活動を都心部だけでなく“地方”にも普及させ、共に「考え・行動に起こす人づくり」をSOARの活動テーマの1つとしていきたいと思っています

髙橋

(2016年度SOAR副代表/2017年度SOAR代表)


【対象】
多良木中学校1年生(約70名)
科目:総合的学習

 

↓↓↓問い合わせ先↓↓↓

soar4refugees@gmail.com

 

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