国連UNHCR協会は、
日本におけるUNHCRの公式支援窓口です。
政情不安が続くアフガニスタンでは、2023年の大寒波で-33℃を記録し死者も出るほど深刻な被害に見舞われました。貧困や食料不足、そして地震や洪水などの自然災害により、2370万人が人道支援を必要としています。家を追われた難民・国内避難民は、冬にさらなる危機に追い込まれます。
現在も大規模な空爆が全土で続いており、エネルギーのインフラ施設が継続的に攻撃のターゲットとなっています。国内の約60%以上のインフラ施設が稼働能力を失っている中、ウクライナの厳しい冬の間の人々の生活への影響が懸念されています。
長引く内戦と深刻な経済低迷で人道支援を必要としている人の数は過去最多となるシリア。シリア近隣のヨルダンや、2024年9月から軍事攻撃を受け情勢が悪化しているレバノンでは、避難生活を送っている多くのシリア難民がこの冬、窮地に立たされています。
UNHCRシリア・ダマスカス事務所の三浦貴顕と申します。
日本でも、日に日に寒くなっているでしょうか。危機が始まってから14年、世界最大規模の約720万人という国内避難民を抱え、非常に厳しい状況にあるシリアも本格的な冬を迎えます。シリアの冬はすごく寒いです。気候の比較的穏やかな首都ダマスカスでも冷え込み、内陸部はさらに気温が下がります。沿岸部は冬には雨や雪が降り嵐になることも多く、洪水の危険があります。北東部に約10か所ある国内避難民キャンプでは、みなテントで生活しているのですが、冬には気温が氷点下になり過酷な寒さとなります。
シリアの家は作りが簡素で保温性があまりなく、底冷えしてすごく寒いので、シリア人は家の中でも常に厚着しています。燃料は不足している上に冬は価格が高騰し、電力の供給も十分になく、電気ヒーターやガスヒーターはあまり使えないので暖を取るのはとても大変です。
こうした状況を受けてUNHCRは、燃料や冬に必要なものを購入するための現金給付支援や、毛布やジャケットなどの防寒物資の提供、テントの張り替えや補修などを含むシェルター支援を急いでいます。
私は人道支援の仕事にかなり長く携わっておりますが、支援者の皆様からのご寄付がないと始まらない、と常に感じています。現場で難民・国内避難民と直接話し、「あれもなく、これもありません」「こうした支援をお願いします」という訴えを聞いても、資金がなければ現場でできることはなく、助けを必要とする人々を前に、やるせない気持ちを覚えます。日々現場で、ご支援くださっている方への感謝を忘れることはありません。
しかしながら、UNHCRは今、未曽有の資金難にあえいでいます。そして、シリアでの人道支援のニーズは常に増え続けています。この冬、人々が栄養のある食事をとり、教育や医療など必要なサービスを受けて冬を乗り切るためには、残念ながらまだまだ資金が足りていません。
かつて、UNHCRを率いた第八代国連難民高等弁務官の緒方貞子さんは、「まず、命を助けないと始まらない」と語りました。とにかく命さえ助かれば、その後で状況を改善することが可能になります。シリア人に限らず、ウクライナや世界中の難民・国内避難民の方を冬の寒さから助けることができるように、1人でも多くの日本人の方に支援いただければ幸いに存じます。
UNHCRシリア
ダマスカス事務所
現金給付支援プログラム担当官


◆レバノンでの戦闘の激化により、42万1000人以上が国境を越えてシリアへ避難しており、その数は増え続けています。UNHCRは緊急事態宣言(レベル3:最大)を発令し、シリアでも緊急対応に全力を挙げています。
◆この情報は2024年10月時点のものです。

UNHCR(ユーエヌエイチシーアール)は、
1950年に設立された国連の難民支援機関です。
紛争や迫害により難民や国内避難民となった人々を
国際的に保護・支援し、難民問題の解決へ向けた
活動を行っています。
1954年、1981年にノーベル平和賞を受賞。
スイス・ジュネーブに本部を置き、
136か国で援助活動を行っています。
1991年から10年間、緒方貞子さんが
日本人として初めてUNHCRのトップである
国連難民高等弁務官を務めました。
国連の難民支援活動を支えるための公式支援窓口が、
国連UNHCR協会です。
本部やUNHCR駐日事務所と連携して、
個人・企業・団体の皆様を対象に日本全国で
広報・募金活動を行っています。
UNHCR駐日事務所とは、UNHCRが
現在世界136か国に置く事務所のひとつ。
主に日本政府との窓口を務めています。



防寒用品などの援助物資の提供
寒さから身を守るための毛布や冬用のジャケット、靴下などの防寒用品、部屋を暖めるヒーターや停電時に役立つ発電機などの援助物資の提供を行います。



シェルター/住居支援
戦争で住居を破壊された人々へ、そして脆弱なテントなどの仮設住居で暮らす人々へのシェルター支援を急ピッチで行っています。
- 攻撃で破壊された住居の修繕
- 家を失った人が避難生活を送る仮設住居の補強・拡張
- 雨や雪による浸水被害から住居を守り、断熱性を高める断熱材や防水シートなどが入った住宅用保温キットの配布や、住居を自身で補修できるシェルターキットの配布
- 難民キャンプ内の排水・暖房設備などのインフラの補修・改善


現金給付支援
暖房用の燃料代、医療費、食費、家賃、子どものミルク代や防寒具の購入費など、各世帯の様々なニーズに対応できる現金による支援を実施しています。難民自身が最も必要とするものを自身の判断で入手できるため、難民からの満足度が最も高い支援の一つです。
お問い合わせの多いご質問をまとめました。
金額について
毎月いくらから寄付できますか?
月々1,000円以上であれば、500円単位で任意の金額をお選びいただけます。
寄付について
寄付したお金はどのように使われますか?
ご寄付は世界中で支援を待つ難民のために大切に使わせていただきます。
難民支援のための予算は、重大性・緊急性などを考慮して配分されます。
1回だけの寄付よりも、継続的な寄付の方が良いのですか?
その都度のご寄付も大変ありがたく頂戴しておりますが、できましたら毎月のご寄付によるご支援をお願いしています。
難民としての生活は平均で17年続くため、難民支援は長期に渡ります。継続的なご寄付があることで、継続的に難民支援を行うことができるのです。
寄付は、寄付金控除等の対象になりますか?
はい。ご寄付は寄付金控除(税制上の優遇措置)の対象となります。
領収証は発行されますか?
はい。継続的にいただくご寄付の領収証は、1年分をまとめて翌年1月上旬に発行し、郵送でご登録のご住所にお送りしています。
確定申告の際に領収証をご提出いただくことで、寄付金控除の対象となります。
支援を停止する場合は、どうすればいいですか?
ご支援金額の変更や停止はいつでも可能です。0120-972-189(通話料無料)または、「毎月寄付の金額・寄付方法の変更、解約」ページよりお手続きできます。
クレジットカードについて
利用できるクレジットカードを教えてください。
VISA、MasterCard、JCB、American Express、Diners Club、Discoverのクレジットカードをご利用いただけます。
クレジットカード情報は、安全に取り扱われますか?
はい、ご安心ください。皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られています。
活動について
活動の報告は届きますか?
はい。ご支援者様には、ニュースレター「With You」(年2回)と活動報告書(年1回)を通じて、ご報告を差し上げています。
- ●当協会へのご寄付は、寄付金控除(税制上の優遇措置)の対象になります。お送りする領収証は、確定申告にご利用いただけます。
- ●皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られております。
- ●皆様のご支援は、UNHCRが最も必要性が高いと判断する援助活動に充当させていただきます。