人形の少女アマルについて
少女アマルは、思いやりと人権の国際的なシンボルです。彼女は、世界各地で避難生活を送る人々、特に家族と離ればなれになった子どもたちに希望のメッセージを伝えています。アマルの人形をデザイン・製作したのはハンドスプリング人形劇団です。ハンドスプリング人形劇団は、世界的に大ヒットした舞台『戦火の馬』の人形を製作し、世界で最も重要な人形劇団のひとつとしての地位を確立しました。
アマルは行く先々で、現地の人々にとって意味のあるイベントに出迎えられてきました。アマルは、10歳のシリア難民の子どもを反映した3.5メートル)の人形です。人権、特に難民の人権の世界的なシンボルとなっています。
2021年7月以来、アマルは17か国166か所の町や都市を訪れ、路上で200万人、オンラインで数千万人に歓迎されています。アマルがこれまでに訪れた475ものイベントは、何千人ものアーティストや市民社会、信仰のリーダーたちによって、アマルのために独自に創られてきました。アマルの旅は、戦争、暴力、迫害から逃れてきた膨大な数の子どもたち、それぞれが独自の物語を持っていることを知ってもらうための芸術と希望の祭典です。世界に対する彼女の緊急メッセージは、「私たちのことを忘れないで」なのです。
本作の芸術監督であるアミール・ニザール・ズアビ(Amir Nizar Zuabi)は、この映画を製作した目的を以下のように語っています。
「難民危機についての会話を再燃させ、それをめぐる物語を変えることは、これまで以上に大切になってきています。難民には食料や毛布も必要だが、尊厳と発言権も必要なのです。本作の目的は、難民の悲惨な状況だけでなく、難民の可能性を強調することです。アマルの身長が3.5メートルもあるのは、私たちが世界を大きくして彼女を迎え入れたいからです。私たちはアマルに、大きく考え、大きく行動するよう鼓舞してもらいたいのです」
シリア難民が生まれた背景と現状について

シリア危機は2011年以来続いています。 この危機の政治的解決に向けた進展はほとんどなく、数百万人のシリア難民が近隣諸国に避難し、約680万人の国内避難民が国内に残されています。 近隣諸国(主にトルコ、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプト)は、シリア難民を寛大に受け入れてきましたが、自国の経済的課題を乗り越える一方で、シリア難民に安全と保護を提供し続けるために、国際社会の支援を必要としています。そうした状況の中、2024年9月下旬以降、レバノンの情勢が著しく悪化し、レバノンからシリアへと避難する人々も出ています。
UNHCRの支援
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、最も弱い立場にある人々には現金を給付し、食料、医薬品、生活必需品、暖房用のストーブや燃料、テントの断熱材、防寒毛布、冬用衣料など各世帯のニーズに合わせて調達できるよう支援しています。 また、難民が清潔な水と衛生設備を利用できるようにしたり、病院での治療、生活支援へのアクセスを増やすための支援も行っています。難民の子どもたちが、教育を受けられるよう支援するのも大切な任務です。避難を余儀なくされたもののシリアに残っている人々に対しては、シェルターキットや家庭用品のほか、保護サービスや心理社会的支援を提供しています。
主な難民受け入れ国における協調的な対応を確保するため、UNHCRはUNDP(国連開発計画)と共同で、270以上のパートナーの活動を対外的に調整し、エジプト、イラク、ヨルダン、レバノン、トルコにおける各国の取り組みを支援しています。
難民の子どもたちについて

世界の難民の40%は18歳未満の子どもです。その多くは、幼少期を故郷から離れ、時には家族と離ればなれになって過ごしています。暴力行為を目撃したり、経験したりすることもあり、避難先では虐待、ネグレクト、暴力、搾取、人身売買、軍事的徴用の危険にさらされます。しかし、子どもたちには驚くほどの回復力があります。学び、遊び、自分のスキルを探求することで、彼らは家族やコミュニティから力を得て、対処する方法を見つけることができるのです。
UNHCRの支援
UNHCRは、国家当局やその他の国際機関、地元の組織と協力して、避難を余儀なくされた子どもたちを支援し、保護し、解決策を見出すために活動しています。たとえば、同伴者のいない子どもたちや離ればなれになった子どもたちのケアを行い、家族の追跡や再統合サービスを利用できるようにします。また、生まれたばかりの子どもが出生時に登録され、障がいのある子どもたちは適切な支援が受けられるようにしています。さらに、心理社会的支援活動や教育を通じて、子どもたちの生活再建を支援しています。
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