マチェク・ハメラ監督の映画にかけた想いについて
ハメラ監督は、80年代初頭にポーランドのワルシャワで生まれ、学校でロシア語を強制されなかったポーランド人の最初の世代です。2013年、ウクライナのヤヌコヴィッチ大統領はロシアからの圧力を受け、EUとの連合協定への署名を拒否しました。ウクライナにとってだけでなく、EU加盟10周年を迎えようとしていたポーランドを含む地域全体にとっても、非常に重要な時期になる予感がした監督は、3日間だけ滞在するつもりでウクライナに向かったものの、結局3か月間滞在し、マイダン革命の参加者についてのドキュメンタリーを撮影することになりました。
ウクライナとその人々に対する特別な愛着を感じていた監督は、2022年にロシアがウクライナへの本格的な侵攻を開始したとき、無関係ではいられないと感じ、戦争が始まって3日目にバンを買い、ポーランド国境から難民の輸送を始めました。1週間も経たないうちに、もう2台のバンを購入し、ポーランドとの国境に到着した人々を輸送するために他のバスも手配しました。ウクライナの各都市からポーランド国境まで、友人の家族を乗せてウクライナを走りました。やがて、家族の移送を依頼する電話が毎日のようにかかってくるようになり、外国人、妊娠中の代理母、障がいを持つ人々など、弱い立場におかれている人々の避難を支援する国際的な援助団体とも仕事をするようになりました。
ウクライナ語とロシア語の知識があったため、監督は国内の遠隔地に到達することができ、乗客全員の宿泊施設とその後の移動を効率的に手配することができました。
その後、日中はカメラマンが車内で撮影を行い、夜間は運転手である監督が代わって撮影を行うことで、これまでと同じように支援活動を行うことができ、同時にテロにさらされているウクライナの市民が悪化していく状況を記録することができると思い至りました。
この映画では、事実の後付けの解説や分析なしに物語にアプローチし、その主人公はまさにその瞬間に逃げることを決めた人々です。車内の親密な空間は、人生、夢、不安、計画、期待について、運転手と乗客の間で率直な会話をする場、しばしば初めて語られる戦争体験の深い感情の告白の場となりました。
このドキュメンタリーの意図は、個人的なストーリーや体験を紹介することに加えて、目の前で起きている戦争の風景を見せることにあります。この映画はまた、全国のポーランド人が莫大な援助を動員し、両国が困難な過去を乗り越え、歴史的に和解していることの証でもあるのです。(出典 https://intherearview.eu/about/)
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ウクライナ人道危機について

ウクライナ国内の避難民360万人以上に加え、数百万人の難民が国境を越えて近隣諸国に避難しています。2024年9月現在、ウクライナからの難民は世界で約670万人以上に上り、その多くは女性と子どもです。
ウクライナと周辺国でのUNHCRの援助活動について
UNHCRは1994年以来、ウクライナで、地元当局、NGOパートナー、コミュニティ組織とともに、支援を必要とする人々に保護と人道支援を提供する活動を行ってきました。
ウクライナ国内では、依然として莫大なニーズがあり、1,460万人以上が緊急の人道支援を必要としています。UNHCRは、地元や国際的なパートナー組織と協力し、戦争で被害を受けた市民に現金や現物による様々な支援を提供しています。たとえば、家屋が損壊した人々には緊急シェルター修理キットを渡し、住宅修理が行えるようにしています。また、戦争のトラウマに苦しむ人々には法的支援や心理カウンセリングを提供しています。2023年、UNHCRとパートナー組織は、ウクライナで支援を必要としている250万人以上の人々に、現金支援、法的支援、住宅支援などの支援を提供しました。
近隣諸国では、ウクライナからの難民を受け入れるために、国家間、受入コミュニティ内、そして家族の間で、他に類を見ないほどの連帯と支援が広がっています。UNHCRは、各国政府の対応を支援する地域難民対応計画(RRP)の一環として、国連機関や国内外のNGOを含む300を超えるパートナー組織の調整を主導しています。
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