ウクライナ国内:国内避難民への支援
国内避難民
約591万4000人
出典:Internal Displacement Report (IOM - Displacement Tracking Matrix) https://dtm.iom.int/ukraine
ウクライナにおける支援体制
職員…283名 活動拠点…10都市
出典 【職員数】UNHCR FACT SHEET September 2022 【地図・活動拠点】 UNHCR OPERATIONAL MONTHLY UPDATE November 2022 P11
※このUNHCRの支援体制の支援対象は、ウクライナ国内のUNHCRの支援対象者すべてを含みます。
【地域区分・コンタクトライン】UNHCR Ukraine Most urgent needs according to the site managers, during the December round of CSM(2023年1月12日付)
2023年の方針
紛争にまだまだ終わりが見えない中で、2023年もウクライナ国内での人道支援のニーズは増していくことが予想されています。
UNHCRは引き続きウクライナ政府・地方自治体・パートナー団体・他の国連機関などと連携し、現金給付支援や緊急援助物資の配布など国内避難民・帰還民への援助活動を展開します。
長くて寒さの厳しい冬の間は人々が安全で暖かく生活できるよう防寒支援を優先的に行ないます。
TOPICS

心理社会的支援(心のケア)の重要性が高まっています

心理学者 ナタリア・シュニィさん
UNHCRのパートナー団体で心理社会的支援を担当(写真左)
多くの避難民がひどいショックを受け、家に戻れないことを受け入れようとはしませんでした。精神的に非常に不安定でサイレンを耳にすると泣きだしました。サイレンの音はミサイル攻撃が迫っていて、家が破壊され人々が殺されることを意味したからです。
徐々に状況は戦争の始まりと比べると変わってきています。避難民は自分達の生活をどう続けるか考え始めています。私達は避難民が新しいコミュニティに溶け込めるよう支援しています。

「発電機」を供給しています

エネルギーインフラの破壊が深刻化する中、UNHCRは病院や避難所など、州当局が指定した施設に発電機を供給しています。UNHCRは2022年12月下旬までにウクライナ国内19州に81台の発電機を供給しました。
【リヴィウ州】ウクライナからポーランドへの安全な出国を維持するためにシェヒニ国境検問所に届けられたUNHCRの発電機。
ウクライナ周辺国:ウクライナからの難民への支援
【ポーランド/クラクフ】登録センターでUNHCR職員と話すうちに涙がこぼれたウクライナからの難民リュドミラさん。
周辺7か国の「ウクライナからの難民」
244万5766人 ※難民登録者数
※ヨーロッパ全域:797万7980人 (上記「周辺7か国」の難民登録者数を含む)
出典:UNHCR OPERATIONAL DATA PORTAL UKRAINE REFUGEE SITUATION https://data.unhcr.org/en/situations/ukraine 2023年1月17日付
ウクライナ周辺7か国におけるUNHCRの支援体制
職員…442名 活動拠点…17都市
出典【職員数】UNHCR FACT SHEET September 2022(ブルガリア、モルドバ、ルーマニア、スロバキア) / UNHCR FACT SHEET December 2022(チェコ、ハンガリー、ポーランド)
【活動拠点】UNHCR UKRAINE SITUATION REVISED SUPPLEMENTARY APPEAL 2022 P11
※このUNHCRの支援体制の支援対象は、ウクライナからの難民・庇護希望者のみならず当該国におけるUNHCRの支援対象者すべてを含みます。
【各国の「ウクライナからの難民数」】UNHCR OPERATIONAL DATA PORTAL UKRAINE REFUGEE SITAUTION https://data.unhcr.org/en/situations/ukraine
(データの日付は国ごとに異なります。最新の数字はサイトをご覧ください)
2023年の方針
ウクライナからの難民を受け入れている周辺国においては、緊急援助活動がひと段落した今、各国のシステムに難民を組み入れて、就業や教育や医療へのアクセスを確保するなど、中・長期的な対応への移行を促していきます。
また女性と子どもが占める割合が極めて高いことから、ジェンダーに基づく暴力や人身取引への対策、未成年者の保護も喫緊の課題です。
【ウクライナ周辺国】 UNHCR援助活動の様子

【ポーランド/クラクフ】 現金給付支援の手続きのために登録センターを訪れたウクライナからの難民家族。

【ハンガリー/パティ】 パティ市内のUNHCR倉庫に備蓄されている緊急援助物資。トラックでウクライナに輸送します。

【ルーマニア/ブカレスト】 コミュニティセンターでウクライナからの難民の子どものためのアートセラピーや大人のための 語学教室が開かれています。新品の洋服が届いたところ。

【モルドバ/キシナウ】 首都キシナウの大型展示場に支援拠点「ブルードット」を設置。ブルードット内の法律相談コーナー。

【ブルガリア/ソフィア】 首都ソフィアのソフィア中央駅に支援拠点「ブルードット」 があります。ウクライナからの難民を出迎える森山UNHCR職員(左から2人目)
STORY
【ウクライナ】シェルター支援・緊急援助物資
またいちから家を建て始めました
オクサナさん(51歳) 北部キーウ州で自宅がミサイル2発に直撃される
UNHCRから提供された仮設住宅の前に立つオクサナさん一家。左から、ご主人のユーリイさん(60歳)、オクサナさん(51歳)、娘のスヴィトラーナさん(24歳)と愛犬ボニータ。
キーウ市郊外の静かな農村ナリヴァイキフカは2022年3月4日、空襲警報のサイレンと頭上からの砲撃音で目覚めました。
看護師のオクサナさんは自家製ジャムや野菜のマリネを保存していた地下室に家族と共に身を隠し、その後近くの町の友人宅に一旦避難。数週間後、軍隊が撤退し砲撃が終わった頃に戻ってくると家は2発のミサイルが直撃し瓦礫と化していました。
「職場のみんなは『助かって良かったね』と言います。確かに命は助かりました。でも心は死んだような状態です。何年もかけて愛情をこめて建てた我が家は我が子のような存在でした」
一家はUNHCRから提供された仮設住宅に住んでいます。マットレスやソーラーランプ、石鹸やタオルなども提供されました。ユーリィさんは瓦礫の中から資材を拾い出し、またいちから家を建て始めました。UNHCRは家を再建するための資材を提供する予定です。
【ポーランド】現金給付支援
現金給付支援を受けられることになりました
アンドレイさんとリュドミラさん夫妻 ウクライナ北部キーウ州ブチャからポーランドへ避難
【ポーランド/クラクフ】 登録センターでUNHCR 職員と話すうちに涙がこぼれたリュドミラさん。

アンドレイさんとリュドミラさん夫妻はブチャの自宅からなんとか逃げることができました。しかし地下室に17日間隠れている間に、息子マクシムくん(8歳)のためのインスリンが足りなくなってしまいました。
一家は、様々な軍の検問所を通過してウクライナを脱出。その後ポーランド南部の都市クラクフで避難生活を送っています。そしてクラクフ市内のUNHCRの登録センターを訪れ、UNHCRの現金給付支援プログラムに登録しました。

あなたのご支援は ――
たとえばウクライナ国内避難民の子どもへの「心のケア」
3万円で2人分
6万円で4人分
12万円で8人分
※1米ドル=144円換算
※1米ドル=106円換算